流れてきたリュウゼツラン

 

台風19号が過ぎていき数日。
ニュースで被害状況を聞くたびに
言葉にならない気持ちになる。何というか、無力。。。
学生の時に阪神大震災で被災したことが
いつも蘇る(私自身、大きな被災をしたわけではなかったけれど)
一瞬で「 普通・日常の・いつもの暮らし」が一変してしまう。
自然の力の大きさに驚くばかりで呆然となるしかない。
水が使えないとか、ガスが通らないとか、
電気がつかないとか、それもこれも全て不自由なのだけれど
家族が、友人が、親しい人がケガを負うことや、
何かを失ってしまった事実や、
その出来事を受け止めることが本当にショックで心が傷つく。
ずっと引きずる。
擦り傷のようにやがて血が固まり瘡蓋になり、皮膚が再生する。
心の傷はそんな風にはいかない。
今でも、被災された学校の先生の言葉をはっきり覚えている。
先生は阪神大地震で娘さんを失くされた。
その先生が卒業式で私たち生徒に
君達は前を向いて
     光をみつけて生きていってください。 卒業 おめでとう。
と。
その言葉が今も忘れられない。ショックで堪らなかった。
日本は震災が多い国。
だけれども、もうそれだけでは済まされない。
海水温が上がってまた来年、
今回みたいな台風や水害が来るなんていたたまれない。
何が出来るのかと途方にくれる。
自分の生活を見直して小さい小さいことからでも取り掛からないと。
誰の傷も癒えていかない。そんな事を数日ずっと反芻している。
台風が過ぎた後に流れ着いた植物を救出しにいった。
帰るお家があって
灯りがともり
温かい美味しいご飯が食べれて
お風呂で疲れをとって
お布団で安心して眠れる
この当たり前の日常は尊い。本当に尊い。
家族も友人も知人も
そのまた向こうで繋がっている人もみんなみんな大事な人。
地球という大いなる母体に生かされている
生きさせてもらっている地球を労って、
感謝して、優しさを返さなきゃ、
いつもいつも与えてもらっていることを忘れては何ともならないよね。
今日という日が安らかに終わって、
明日という日を迎えられることに感謝します。
ありがとう。ありがとう。ありがとう。祈りを添えて。